福井県庁の若手勉強会の講師を務めさせていただきました!

福井県庁観光情報発信Dearふくい江戸しおり講師セミナーの画像

ローカルインフルエンサーとしては、自身が運営するDearふくいで福井県の情報発信をしていますが、その活動の成果でしょうか。

福井県庁の若手勉強会に講師としてお招きいただきました!

勉強会ではどのようなお話をしたのかや、質疑応答をまとめています。

これから地域メディアを始めたいと思っている方にも役立つ、行政の観光や情報発信に関する悩みや疑問など、リアルな情報をまとめました。

福井県庁若手勉強会の様子

今回お招きいただいたのは、「福竜会」というグループの若手勉強会。

昨年から始まった会で、月に一度程度福井で活動している方を招いているそうです。

ちなみに前々回の講師は私が所属する一般社団法人ゆるパブリック(ゆるパブ)の3人。
理事長、みどりんとJK課一期生くにっきー、ゆるい移住の森一貴が講師として招かれました。

今回私は特にテーマをいただいたわけではなかったので、私のこれまでの実績、普段のお仕事内容を踏まえた上で、Dearふくいでの情報発信の現状や今後の展望などを色々お話しました。

備忘録として簡単にまとめ

こんな感じのお話を30分でサクッとお話しました。

事前に30分でまとめます!って言ってたんだけど、ぴったりすぎて自分に天才的な才能を感じた!←

お話する系の仕事もできるかもしれないかもしれません…かも。
仕事ください!!←

私に会うためにゲスト参加しました!という方までいらっしゃって、感無量でした。
生きててよかった。

行政職員の地域や観光にまつわるリアルな疑問

福井県庁観光情報発信Dearふくい江戸しおり講師セミナーの画像

ここからは、勉強会で出た質疑応答と、その後の懇親会でいただいた質問をまとめていきます。

記録し忘れるという痛恨のミスを犯したので、記憶を掘り起こしています。
また、その時にはお話できなかったことも追記しているので、何かの参考になれば幸いです。

※特定の地域名やサイト名は一部伏せさせていただいています。

どうしてDearふくいを作ったんですか?

私が福井と関わるきっかけとなったのは、鯖江市の体験移住事業「ゆるい移住」でした。

私は、半年間の移住生活を毎日欠かすことなくブログに書いて発信していました。

その中では鯖江市や福井県内の地域のことを特にたくさん書いていて、それによってより興味を持ってまちを見ることができて、よりまちに愛着を持つことができました。

2015年3月に体験移住が終わってからはブログは一切更新していませんでしたが、せっかくなので、このブログをより多くの人に見てもらえるように、書いた記事の一部を編集したり、新たに取材に行って記事を作ったりして、2016年9月にDearふくいを始めました。

地域の情報発信で気をつけていることは?

以下の記事で詳しく書いているのですが…

都会女子、嘘みたいな本当の事を 魅力度向上へ方程式【ゆるパブ】

京都や東京や金沢に比べて、福井は何かが決定的に劣っているのでしょうか。
それは違うと思います。

福井にだって京都や金沢に負けないくらいの歴史があるし、東京みたいになんでもある都会ではないけど、海も山もあって、食べ物は美味しい。

でも、それは福井だけでなくて、鳥取だって岡山だって群馬だって茨城だって、どこにだって歴史があって景色はきれいで、ご飯が美味しくて、オシャレなお店がある。

つまり、これだけ治安が良くて便利な日本において、突出した観光地なんて存在していなくて、どの地域も本当は差なんてこれっぽっちもないんです。

出典:福井新聞オンライン

私の、地域、観光客誘致においての基本的な考え方はこれに基づいています。

もちろん知名度には大きな差がありますが、中身は日本のどの地域も本当は大差なんてないはずです。

つまり、どこにいっても「美しい!」「美味しい!」「可愛い!」「おしゃれ!」は揃っているんです。

そのため、私はそうでない部分にいち早く気づいて自分の言葉で発信するということを心がけています。

例えば福井の消火栓が可愛いことや、福井人はカニを食べるのがめちゃくちゃ上手いことや、日本酒を飲むときに「つるつるいっぱい!」って言うと盛り上がる(嶺北地方限定って最近初めて知りました)ことなど。

こういうちっちゃなことってガイドブックにはほとんど載っていないし、普通に観光に来た人が気づくことは難しいはず。

だけど、この事前情報があれば、たまたま福井に来たときに「それを探してみよう!やってみよう!」っていう気になりませんか?

それによって得た体験は、有名な観光地を写真におさめるよりもずっと、長く深く人の心にとどまると思うんです。

大手メディアの提携メディアの選考基準は?

ことりっぷを始め、中国語版の観光サイトとも提携しているDearふくい。

2015〜16年あたりは地域メディア元年だと自分では思っていて、自分の足で稼いだ情報を丁寧に真摯に伝えるサイトが増え、そういったサイトが正当に評価されるようになった時期でした。

特に2016年末に、これまで不当な方法で記事を量産していたサイトの問題が一般の方にも広く知られるようになり、世間からもGoogleからもいい評価を受けなくなったことで、生の声を届ける地域メディアの価値がより高まることになりました。

しかし、現地の生の声を届けるメディアを一から自分たちで作ることはとても大変です。

そこで、既存の旅行メディアが地域メディアと提携したり、地域メディアをまとめる新規メディアが続々と登場したりしました。

(誤解がないように書いておきますが、ことりっぷはそもそも元が紙媒体なので、メディアを主事業として行なっている会社とは成り立ちが違います。
ので、昔から質の高い記事をきちんと発信している信用できるサイトです!)

そういった経緯があるので、大手メディアやアプリが地域メディアと提携する際に最も重視しているのは、メディアの信頼性だと思います。

実際に現地に足を運び、自分で写真を撮影し、自分の言葉で魅力を表現する…

サイトのできやアクセス数などにはあまりこだわらず、生の声で発信するメディアであるかが提携の際の選考基準だと私は考えています。

大手メディアと提携する方法は?

ことりっぷのような有名メディアとどうやって提携したんですか?といった質問。

ことりっぷ、Locketsは自分から連絡して提携していただきました。

まずは露出を高める必要があると思ったため、様々な地域メディアを見る中で、ことりっぷのパートナーメディア制度を知って電話をしたのが始まりです。

その2つ以外は、おかげさまで、先方からお問い合わせをいただいて提携できるようになりました。

7月頃には、地域情報を発信するアプリと提携予定です!
内容はここでは内緒にしておきますが、勉強会に参加してくださった方にはお伝えしたので、活用アイデアがあれば、一緒に盛り上げていければ嬉しいと思っています。

地域メディアの運営者同士の繋がりはある?

同じメディアと提携していたりすると、あります!

みなさま各々様々な取り組みをされています。

イベントをしたり、グッズを販売したり、本当に精力的な方が多いので、お話を聞いているだけで刺激になります。

ことりっぷにピックアップされるために意識していることは?

ご自身もことりっぷヘビーユーザーだという女性からいただいたご質問。
提携といっても全ての記事がピックアップされる訳ではないので、時にはちょっとしたコツも必要だったりします。

勉強会では具体的なお話をしましたが、ここではことりっぷに限らず、提携したメディアに取り上げてもらう方法を書いておきます。

まずは、提携先のメディアのユーザー層をよく理解すること。
性別は?年齢は?なんのために見ているの?

そういったユーザーのニーズを理解し、そのユーザーに喜ばれる記事を書くことを意識するといいです。

もちろん、自分のメディアと提携候補のメディアのユーザーのニーズがあまりにもかけ離れている場合は、大手メディアだからといって必ずしも提携すべきだとは思っていません。

やはり最も大切にすべきは、自分のメディアのユーザーだと思うので。

Dearふくいを収益化していくための戦略は?

そもそもDearふくいはサイトそのものでの収益化をほとんど望まずに作りました。

そのため、開設から8ヶ月以上が経った今でも、Dearふくいは完全赤字です!

私が東京ー福井を往復する移動費、月5日ほどの滞在費、取材にかかる飲食代などなど、ほぼ自己負担で行なってきました。

個人の単発イベント宣伝やバナー広告掲載などは有料にしていましたが、信じられないくらい安く設定しています笑

単純に収益化するためには、記事を増やす、露出を増やすの2本柱でやっていこうと思ってますが、それによってサイト自体で得られるものは、結局広告収入でしかありません。

Googleアドセンスという広告の貼り方でもう少し収益を上げることは可能ですが、Dearふくいは見た目に最大限こだわっているため、広告をベタベタ貼るのは私が最も嫌悪していることであるためやりません。

しかし、Dearふくいが少しずつ注目を集めるようになり、取材にかかる経費を負担していただいたり、記事代をお支払いしていただくことも増えているため、不公平にならないために10月から一定のお支払いをいただく制度に変更します。

詳しくは以下の記事に書きました!

10月よりDearふくいへの記事掲載依頼は一部有料とさせていただきます

これによって、Dearふくいをやっていることで私の収入が下がってしまい、リソースが割けなくなるという事態が回避できるはずなので、Dearふくいを継続可能なものにできると思っています。

つまり、Dearふくいでいただいているお金は、サイトそのもので稼ぎたい、儲けたいというよりも、Dearふくいを存続させるための保険と考えています。
(もちろん儲かったら嬉しい!!笑)

では、私がDearふくいをどうしたいのかというと、Dearふくいを大きくすることで、福井をたくさんの人に知ってもらいたいという優等生的な回答ももちろんできるんですが、個人的な目的は、情報を発信している江戸しおりの価値や信頼度を高めることにあります。

今回福竜会に呼んでいただいたことも、私の目指していたものが一つ実現したと感じたので、本当に嬉しかったです。

そんな風に、Dearふくいが大きくなって私の信頼度が高まることで、「この人が言っているなら行ってみよう!」と、より福井の魅力がたくさんの人に伝わると思っています。

私は、「江戸しおりがオススメしているから、次の休みには福井に行こう!」と思ってもらえるような、真のローカルインフルエンサーになりたいんです。

ここイマイチ!と思っても発信しなければならない時、どうしていますか?

基本的にDearふくいでは、ここイマイチ!と思う場所は発信しません。
それが私のポリシーだからです。

そのため、今後記事掲載を有料化しても、私が行きたいと思わない場所に関してはお断りする予定です。

が、絶対にここを発信しなきゃいけないんだ!それが仕事なんだ!って方のほうが世の中には多いですよね。

とにかくいいところを見つけてみましょう!

汚いお店だけど、とっても美味しい。
料理がまずいけど、お店の人がすっごくいい人で、なんか話し込んじゃう。

などなど、なんか最悪な例しか出せなかったけど、その場所にしかない良さを見つけるのが一番かな。

もちろん、ここだめだわーと思ったら、それを隠す必要なんてないと思うんです。

誇張表現すると、実際に行った人のがっかり度が格段に上がってしまいます。
むしろマイナス評価から、「思ったより良かった」の評価につなげるほうが得策なので、あまり嘘は書かないほうがいいです。

でも、いいところが一つもない場所なんてこの世に存在しないはずだから、よーく見て感じてみてください!

私が関わっているサイト、どうやったらたくさんの人に見てもらえますか?

どんなサイトでも、たくさんの人に見てもらうにはまずはSEO(検索エンジン最適化)対策しかありません!

どうやったらグーグルが1位に表示してくれるのかを徹底的に考えて対策する必要があります。

では、どんな記事が1位になるのかというと、ズバリ、ユーザーが求めている情報が載っているサイトです。

「福井 観光」と検索したのに、富山の情報が出てきたらおかしいですよね?
検索した人が求めている情報がきちんと載っているサイトが1位になる可能性が高いです。

そのため、このキーワードを検索した人は何を求めているのか、とにかくユーザーのことを考えましょう!

ただし、サイトによってはSEO対策がしづらいタイプのものもあります。
質問してくださった方が提示したサイトは私も知っているものでしたが、ちょっと検索上位に上げるのは難しいタイプのサイトでした。

その場合には、とにかく露出を高める、知っている人がヘビーユーザーになってくれるようにコンテンツを投下する頻度を高めるなどの工夫が必要です。

毎月買う雑誌のような立ち位置にすることを目指すのがベターだと思います。

観光サイトでいいと思うものを教えてください!

出典:ふくいドットコム

行政や観光協会などがやっているサイトの中でも圧倒的だと思うのが、福井県観光連盟がやっているふくいドットコムです!

見やすいし、どこにどんな情報があるかわかりやすいです。

観光連盟がやっているので、デザイン的にはそれっぽい感じがしますが、それにしては垢抜けていて見ていて楽しいなと感じます。

特にすごいと思うのが、無料素材が大量にあるところ!

福井県内の観光スポットやイベントの写真で自由に使っていいものが大量に公開されているので、Dearふくいでもよく使わせてもらっています。

情報を発信するだけでなく、できるだけ拡散してもらうために行政や観光協会のサイトがあるのに、全て著作権保護がされていて、引用すらしづらい雰囲気があるサイトは存在意味がないと思っているので、ふくいドットコムは本当に最高です!!

若い人に来て欲しい!どうしたらいいですか?

うーん、難しい!
ぶっちゃけ言っていいですか?
来ないなら来ないまんまでよくないですか??

最初に、地域に差はない!と言いましたが、これはすーっごく広い目で見たときの話で、そりゃあ地域に差はあります!

京都にあって福井にないもの、東京にあって福井にないもの、数えたらきりがないですよね。

その土地のポテンシャルが、若い女性に限らず、来て欲しいターゲットの心に届かないのであれば、潔く諦めるのも手だと思います。

無理なところにお金や時間を割くのがお仕事な方もたくさんいることはわかるんですが、可能なら諦めましょう。
そして、まずターゲティングするのを一旦やめてみましょう。

フラットな気持ちで自分のまちを見てみて、若い女の子はこなさそうだけど、60〜70代には訴求できそうだ!と思ったら、やってみたらいいと思うんです。

若い女性って何かにつけてみんな呼びたがるけど、大きな流行ができたとしても一瞬で終わるし、あんまりお金使ってくれないし、全然メリットを感じないのは私だけでしょうか?

お金も時間もある老夫婦とかに来てもらったらいいじゃないですか。
そういう人たちって、気に入ったら毎年来てくれたりすると思うんです。

そんな感じでいいんじゃないかなあ。

でもやっぱり若い女性に来て欲しい!どうしたら??

若い女性が来るかどうかはわかりませんが、若い女性が最近の田舎にありがちなもので好きなものといえば、古民家を改装したおしゃれカフェです。

これが古い街並みが残っているまちが最も女性にアピールできる点だと思います。

あとは温泉!
温泉があるとかなり強いです。

ただこれはなければどうしようもないので、参考程度に聞き流していただければ…。

正直、他の地域と大差がなく、知名度もない街にわざわざ行く理由がある若い女性はほぼ存在しません。

みんなが行っているから行こう。メディアが言っているから行こう。と人の意見によって旅行先を決める女性が圧倒的多数のはずです。

そこで目立つには、とんでもない大きくてフワッフワのパンケーキがあるだとか、福井食材のスムージーをひたすら飲んで運動して、1週間そこに閉じ込められると10kg痩せるよ!みたいなすごいファスティングダイエット施設があるだとか、それくらい意味がわからないスポットがないと無理だと思います。

ある地域の観光ルートを作りたい!どんなツアーなら行きたい?

県庁なら県内、市町の自治体なら自分のまちのツアーを組みがちですが、そんな視野の狭いことはやめて、自治体の垣根を超えて欲しいです!

例えば福井の近くには、強力なライバル、金沢があります。

金沢にはみんな行くのに福井には来てくれない…どうしたらいいの?
早く新幹線が通らないかな?

なんて言ってないで、がっつり金沢によっかかったらどうでしょうか?

福井の人が金沢(石川)に金沢(石川)の人が福井に自然に流れるような観光ルートをたくさん作って打ち出せば、金沢に行きたい人も確実に福井に来てくれることになりますよね。

福井には、「来てみたらすごくいいところだった!」と思わせるものがたくさんあるので、まずはなんでも利用して福井に来させる斬新なアイデアをどんどん実践して欲しいと思います。

地元に愛着を持てない、高校卒業後に地元を離れてしまう人が多いのは問題?

全国の多くの自治体が抱えている問題だと思います。

実際私も田舎のまちを早々に出て東京に行った人間なので、地元を離れる人が多いことに一ミリの違和感も感じません。

もちろん、地元に愛着を持ってもらってずっと住み続けてもらうことがより良いと思いますが、出て行ってしまった人のことを考えていても仕方ない気がするんです。

だって田舎で育ったら都会に出てみたいし、そもそも田舎には働き口も少なければ、進学先も少ないのだから。

だとしたら、「生まれ育った街にずっといてください!」「よその人、たくさん来て定住してください!」っていう、人を引っ張って押さえつけるようなことはせずに、人をどんどん流してみてはどうでしょうか。

出て行く人は出て行く、けどふらっと移住者もくる。だけど定住せずに数ヶ月したら出て行く。
そういう身軽な生き方ができる雰囲気のまちって、まだまだ少ないと思うんです。

だから、身軽な生き方ができるまちの一つになれば、身軽な生き方をしたいゆるーい人がひっきりなしに出たり入ったりする可能性が高まると思います。

それでまちを活性化してもらうもよし、起業してもらうもよし。好きにやってもらいましょう。

きっと何かしら変化が起こると思います。

 

 

ここに載せきれない貴重なご意見、ご感想もたくさんいただき、私自身大変勉強になりました。

普段無意識でやったり惰性になってしまっていることも、こういった会で改めて言葉にすることで、意識を新たにできたので、ありがたかったです。

行政という性質上、頭ではわかっていても実行することができないというジレンマを抱えている方は本当に多いと思います。

私がこうやって意見を言うことは簡単でも、簡単に実行できないことは重々承知しています。

しかし、私のような声の小さい者でも、何かしら発信し続けることで、世の中の大きな仕組みが変わっていくきっかけになればいいなといつも思っています。

そして、たくさんの行政の方と関わりますが、本当に熱い方が多いので、私は、福井はこれからどんどん良くなっていくんだろうなという謎の確信に満ちています。

良い出会いがたくさんあったので、これから、福井愛を持った皆さんと一緒に福井のいいところを発信していけたらいいなと思っています。

福竜会の皆様、ゲスト参加までしてくださった方々、今回は本当にありがとうございました!